【国宝】東大寺「銅造 誕生釈迦仏立像(灌仏盤)」の年代(歴史)や造立方法・作者を‥‥‥知りたぃ❓

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奈良 東大寺「銅造 誕生釈迦仏立像(灌仏盤)」【国宝】

奈良 東大寺・「銅造 誕生釈迦仏立像(灌仏盤)」【国宝】⬆誕生釈迦仏立像(写真/画像)

造立年

  • 700年代半ば(天平時代)
国宝指定年月日

  • 1952年(昭和27年)11月22日
大きさ

  • 像高:47.5cm
素材・造り

  • 銅造鍍金※鍍金メッキ
安置場所

  • 東大寺ミュージアム

「誕生釈迦仏」の読み方

東大寺の境内には難しい名前の漢字で表記されら仏像や堂舎が存在しますが、誕生釈迦仏は「たんじょうしゃかぶつ」と読みます。

「誕生釈迦仏」とは?

「誕生釈迦仏」とは、生まれたばかりの釈迦が、7歩歩いて「天」と「地」を指し、「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)」と発した、という伝説を「像」という形にして具現化したものです。

この言葉の意味は、よく「世界中で私が一番尊い」という意味に解釈されますが、元々は「私はただこの命だけで尊い」、つまり「他者と比べたり着飾ったりしなくても、私たちは(私は)ありのままで尊い存在だ」という意味になります。

釈迦如来の仏像には、この誕生釈迦仏と同様に独特のポージングをした仏像が存在します。

これらは釈迦の一生を描く時に用いる表現に「釈迦八相(しゃかはっそう)」という言葉あり、この釈迦八相をモチーフとして造立されています。

釈迦八相とはこの誕生仏のようにお釈迦様が生まれてから入滅(涅槃/ねはん)に至るまでの姿を表現したものです。

全部で8つ表現されることから「釈迦八相」とも呼称されます。この釈迦八相の内、誕生釈迦仏は「誕生」の場面を表現した仏像になります。

他に以下のような表現があります。

下天→入胎→誕生→出家→降魔→成道→転法輪→入滅(涅槃)

「下天」は天から下るの意味があります。

「入胎」は胎児になる。

「出家」は僧侶になることです。

「降魔(ごうま)」とは悪に打ち勝つための修行を重ねることです。

「成道(じょうどう)」とは悟りの境地を築くことです。

「転法輪(てんぼうりん)」とは自らが悟った悟りを説くことです。

「入滅」とは所謂、「死」を意味します。

奈良 東大寺「仏生会」と「誕生釈迦仏」

奈良 東大寺を始め日本の寺院では、釈迦の誕生日と伝えられる4月8日に法要が行われます。

色々な名称がありますが、東大寺のものは「仏生会(ぶっしょうえ)」と呼ばれています。

日本では606年(推古天皇14年)4月8日より、この日を祝う「灌仏会(かんぶつえ)」と呼ばれる行事が斎行されることが多く見受けられます。

東大寺の仏生会では、「花御堂」という花で飾られた小さなお堂を大仏殿正面に設け、そこの誕生釈迦仏にお参りし、甘茶を注ぎます。

甘茶を注ぐ風習は、以下↓のような伝説に依るものです。

甘茶を注ぐ理由

・釈迦が生まれた時に9頭の龍が、天から清らかな水を湯槽へ注ぎ、産湯にしたという伝説
・龍が甘い露を降らせたという伝説

以上の伝説に因んで、この日には、東大寺でも参拝者にも甘茶がふるまわれます。

ただし、国宝に甘茶をかけるわけにはいきませんので、現在は代わりの像を使っています。




「誕生釈迦仏立像」の特徴・見どころ

「誕生釈迦仏立像」は、東大寺ミュージアムを入館してすぐのところで見られます。

どの角度からでも見られる展示になっているので、目を細めてほほ笑んだ明るい表情や、幼児のプっくりとした体つきを、しっかり見てみましょう。

小さくプっくりとした幼児体形ながらにも、相反する形で裳の造形や肉付きなど実に写実的に富び、流麗さがみてとれます。白鳳期から→平安→鎌倉へ推移して行くにつれ、像容が写実的になっていきますが、その始まりの時代を告げる代表的な仏像ともいえます。

は当初のものではなく、後の時代で造られたもので木造の台座が置かれています。

ちなみに仏像マニアの間では、よく大仏殿前の八角燈籠の羽目板に彫られた「音声菩薩」と像容が類似していることから、比定されることが多いので注意深くご覧ください。

この他、この仏像と共に伝わった、「灌仏盤(かんぶつばん)」と呼ばれる、甘茶を受ける器も国宝に指定されています。

【補足】奈良 東大寺「銅造 灌仏盤」【国宝】

【補足】奈良 東大寺「銅造 灌仏盤」【国宝】⬆誕生釈迦仏立像・灌仏盤(写真/画像)

造立年

  • 700年代半ば
大きさ

  • 盤(受け皿)の横幅:89.2㎝、高さ:15.2㎝
国宝指定年月日

  • 1952年11月22日

 一見すると「100均の皿のコーナー」にならんでそうな、味気ない「単なる皿」です。しかし、この皿、奈良時代に作られた皿なので【国宝】です。また、灌仏盤としては古今東西、最大の大きさを誇ると云われます。

東大寺ミュージアムに実際に行けば分かりますが、このお皿、実は何か模様が彫られていることが視認できます。

これら彫刻は「山」「雲」「花」「木」「動物(霊獣)」などの図柄が彫られています。つまり、単なる味気ない皿などではなく、「とてつもない価値のあるお皿」だと言うことが理解できます。このような絵柄は当時の文化や思想を反映するものであり、まさに天平時代の工芸品としては類を見ない代表例ともなる皿です。

よって、ガチャン!・・と割って「店長!スンマヘン!..プぅ」では、済まない話となります。

なお、奈良時代の古文書によれば、このお皿、一説には「強化プラスチック」で出来ているとの記述が見つかっているそうです。

・・などというのは、もちのロン!冗談話です。オホ

「灌仏盤」とは?

「灌仏盤」とは「かんぶつばん」と読み、これは通称「タライ」と呼ばれるお皿のことです。

通常は「花まつり」と言われる、お釈迦さまの誕生日である「4月8日」をお祝いするための法事で使用します。

「灌仏盤(かんぶつばん)」の使用方法

「花まつり」は、釈迦の生誕の日にち「4月8日」に、おおよその日本全国の寺院や日本中の各家庭でも執り行われます。

自宅で「花まつり」をされる場合は、「灌仏盤」の中央に「誕生釈迦仏立像」を配置して誕生釈迦仏立像の頭上から甘茶を注ぎます。

甘茶は仏具店やお寺、通販サイトやスーパーなどでで販売しています。

注ぎ終えたら、最後に灌仏盤の甘茶を分け合って口にします。

「花まつり」灌仏盤のご利益

灌仏盤に注がれた甘茶を口にする時には、自らが今、現世に存在していることの「ありがたさを噛みしめながら」いただきます。

ご利益は、延命長寿と健康祈願・病気平癒です。

誕生釈迦仏立像のフィギュア(仏像)

「花まつり」では、誕生釈迦仏立像も必要になります。

誕生釈迦仏立像の頭上からお茶を注ぐわけであり、無くては法事が行えません。

誕生釈迦仏立像は、そのユニークで愛嬌のある外見からか、仏教という言葉の意味を知らない方や、女性にまで大変な人気があります。

そこで誕生釈迦仏立像のフィギュア(仏像)も併せてご紹介しておきます。

東大寺ミュージアムの場所とアクセス(行き方)

誕生釈迦仏立像は東大寺ミュージアムで安置されています。東大寺ミュージアムに関しては当サイトの以下↓の別ページにてご紹介しております。

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