日本人なら誰でも知ってる東大寺。あの大きなお寺で働く人って、一体・・・。
今回はそんな素朴な疑問を解決します!
東大寺「大仏殿・ 二月堂・三月堂など」の僧侶になるには?
これを読んで驚くなかれ!
東大寺のお坊さんになるには、実は長い歳月が必要なんです!
子供時代
「入寺(にゅうじ)」
- 小学校5、6年生の時に始まります。
- 僧侶見習いデビューのお披露目儀式です。
「得度(とくど)」
- 中学校2年生の時に始まります。
- 剃髪、受戒
- ここで晴れて袈裟を授かり、出家となります。
- 朝のお勤めに参加するのもこの頃からです。
学校(大学など)卒業後
「加行(けぎょう)」
- 約半年に渡る「加行(けぎょう)」が始まります。
- 朝・昼・晩の礼拝、各お堂への参拝、お経を上げます。
- 「護摩加行」護摩木と共に穀物などを燃やし祈祷を行います。
これを毎日続けます。
「加行」後
お水取り(修二会)の行を済ませ、住職試験を受け、やっと東大寺の僧侶になれます。
本当のお仕事はそこからなのでしょうから、お坊さんというのは本当に大変な職業ですね。
東大寺の寺務所で働くには?
寺務所で働く職員さんと、僧侶はまた職種が異なります。
よって、一般の方でも応募して勤務することができます。
お寺の職員になるための近道は、まず近くに住むこと!
単純なことですが、近くにいれば求人情報もキャッチできますね!
そして大学選びから考えている人は「仏教学部」か、日本史や日本美術関係の学部のある大学だと、求人が出ることがあります。
また、寺院が多い地域ではハローワークの求人情報に載ることもありますよ!
その他、東大寺の「東大寺友の会」に入会すると送ってもらえる「宗報」にも案内が載るので、そちらも要チェックです!
あとは根気と運、になりそうですね。
尚、東大寺友の会とは「華厳経(けごんきょう)」についての勉強を東大寺境内の施設などで講演会形式で行います。
講演会以外にも演奏会や展示会なども催されます。
東大寺友の会にご興味がお有りの方は以下まで問合わせてみてください。
東大寺寺務所内「東大寺友の会」係
住所:奈良市雑司町406-1
TEL:0742-22-5511(東大寺寺務所)
FAX:0742-22-0808
東大寺の「童子」??
実は東大寺には僧侶でも事務職でもない「童子(わらこ)」と呼ばれる人たちもいます。
童子とは、二月堂で行われる修二会で松明を持ったりする人たちのことです。
童子の仕事しては、普段は表舞台には立たず、行事関連の雑務をこなすのがメインの仕事になります。
ただし、童子として勤めている方々の多くは奈良市「雑司町」出身者だそうです。
雑司町は正倉院のまださらに北側に位置する町で、東大寺大仏殿から徒歩約10分くらいの場所です。
ところで・・東大寺僧侶の1日って?「どんな過ごし方??」
東大寺はもともと学問寺であり、現在でも華厳宗を始めとする仏教の研究と実践、そして法要がメインになります。
ホームページを見ると、東大寺では多くの年中行事があることがわかります。
ホームページには載らない法要も含めると、1年に100日以上、日によっては1日に複数の行事が重なります。
例えば、毎月6日に行われる「鑑真忌月例法要」もその一つ。
こういった法要は、私たち一般の参拝者が知らないだけで、今日はこちらのお堂で、明日はあちらで・・と、実は大変、忙しかったりします。
私たちの見えるところでも、見えないところでも、こんなに頻繁に行われているんです!
つまり、少なくとも3日に1回程度はお寺の行事やその準備があり、それに加えて催事や講演会がやってきます。
著名人もたくさん訪れるでしょうし、こういった行事の合間に、本業である「学業」を行っているんです。
そう考えると、「東大寺の僧侶の普段の1日」と、銘打てるスケジュールは、おそらくほとんど作れないほど、毎日が特別だということがわかりますよね!
ちなみ以下では「一般的な寺院の修行僧の1日のスケジュール」をご紹介います。
修行僧の1日のスケジュール
朝3時:コっケコッコ~コケっ♪(起床、着替え)
3時半:座禅
6時:朝勤行
7時:朝飯
8時:作務(境内の掃除、お守り作りなど)
9時:講義
11時:読経
12時:昼飯
13時:講義
15時:読経
16時:境内の戸締り、掃除など。終わり次第、自習時間。
18時:晩飯
19時:座禅
21時:グがぁ~(zzz…)
以上はあくまで一例になります。
東大寺ほど規模が大きい寺院であれば行事が多いので、もっと違った内容になっている考えられます。
東大寺で袈裟を来たお坊さんを見たら、その落ち着いた表情の裏に隠された、僧侶になるための長い年月と、毎日のハードなスケジュールを、少しだけ想像してみてください。
おわりに・・
上述したように、東大寺の僧侶には誰でもなれるわけではありません。
とても大きなお寺ですが、在籍しているお坊さん(僧侶)は10名から20名ほどです。
つまり境内の規模に対して意外に少ないと言えます。
その証拠に参拝してもほとんど見ませんね。
東大寺は創建当初から学問寺であり、鎮護国家のための寺院として位置づけられていますので、お墓もなければお葬式もしません。
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