東大寺不動堂(旧・護摩堂)の歴史(由来)や建築様式(特徴)と大きさや作った人・見どころなどを‥‥‥知りたぃ❓

スポンサードリンク

奈良 東大寺「不動堂」(旧・護摩堂)

創建年

不明
推定:江戸時代初期

再建年

昭和20年頃

大きさ

不明

建築様式(造り)

入母屋造り

屋根の造り

本瓦葺

御本尊(安置されている仏像)

五大明王像(不動明王)

発願者

公慶上人

東大寺・不動堂の読み方

不動堂は「ふどうどう」と読みます。

「五大明王」とは?

不動堂の御本尊は「五大明王」になります。

不動明王は五大明王、いわゆる「五大力尊」の中心に配される仏でもあります。「五大力尊」とは、以下の5尊が寄り集って力を結集し、「五大」とした「明王」となります。

  1. 不動明王(中央)
  2. 降三世明王(東)
  3. 大威徳明王(西)
  4. 軍荼利明王(南)
  5. 金剛夜叉明王(北)

東大寺・不動堂の歴史

この不動堂は江戸時代初期に公慶上人によって創建されたとされる堂舎であり、その後、幾度が再建(修理)され、現在にいたっています。

しかしかつては現在の観音院の付近に建てられていたとされる「護摩堂(ごまどう)」と呼ばれる堂舎でした。

観音院とは現在の三月堂(法華堂)の前にある一般参拝者が立ち入ることのできない土壁に囲まれた建物になります。

⬆️東大寺観音院

以降、昭和20年頃に現在の位置(三月堂の山上)に不動明王を祀るお堂であることから「不動堂」と称して移築されています。

ほとんどの参拝者は三月堂や二月堂に注目するあまり、この山上にお堂があることすら気づかない方がほとんどです。

不動堂の場所は山岳信仰が盛んだった??

この不動堂と授与所の間は「滝行」を行う修行場になっています。

また、お堂のすぐ裏山には堂舎の裏側の山には西国三十三箇所を表したお地蔵さんが配されており、これらのお地蔵さんを1から順番に33巡ることによって西国三十三箇所を巡ったことと同義とされるご利益(功徳)を授かることができるとされています。

このような話を耳にすると、古来、山岳信仰が盛んであったとされる場所と捉えられがちですが、実際はそうではなく、この滝は戦後に設置されたものになるようです。

戦後とはいえ、この不動堂には水垢離修行(滝行)が行える場所もあることから、かつては盛んに修験道者たちが道を行き交っていたことが想像につきます。

ただ、春日大社が建つ、三笠山(みかさやま)は興福寺の僧侶たちを筆頭に山岳信仰が盛んな場所であったとされ、ひょっとするとかつてはこの不動堂が建つ二月堂の裏山までもが修験道の修業場だったとも考えられます。

ちなみに、修験道は鎌倉時代後期から室町時代初頭にかけて本格化しています。

東大寺・不動堂の見どころ

御朱印

不動堂では中央に「五大力尊」と書かれた御朱印をいただくことができます。不動堂には五大力尊が御本尊として祀られていることから、その御本尊に因んだ御朱印となります。

  • 値段:300円
  • 授与時間:8時〜16時まで

お守り

不動堂では、御本尊である「五大明王(不動明王)」にちなんだお守りを授与されています。

金の十二支守り

不動明王は酉年生まれだとされることから、不動明王にちなんだお守りです。酉年生まれの守り本尊となります。

  • 値段:700円
不動尊守り

不動堂オリジナルの肌身守りになります。

お色は紺色、赤色、緑色の3色あります。

  • 値段:700円
  • ご利益:厄災消除
不動尊御尊影

「大聖不動尊御影」と記載された御影になります。大聖不動尊とは、不動明王の別名になります。中には不動明王の画像(御影/=分身)が入っています。

  • 値段:500円

護摩法要(護摩行)

不動堂というだけあって堂内では護摩行が毎月、定められた日に護摩法要、いわゆる「護摩行」が執り行われています。

  • 10日:午前10時より
  • 18日:13時より
  • 28日:午前10時より

なお、不動堂の御朱印授与所では、御朱印授与の他、お守りの授与、縁起物の授与、そして護摩木の授与もされています。

ゴマキに自分の名前を書いて・・あイヤイヤ「護摩木」!!に「名前」と”無病息災”などの願い事を書いて、設置された護摩木を入れる小箱に入れておくと、上記の護摩法要の時間にお焚き上げをして燃やしてくれます。

御祈祷

不動堂では護摩祈祷をしていただくこともできます。五大明王が発する炎で厄災を消除してくださいます。

  • 不動堂のご祈祷料金:3500円

水垢離(滝行)が行わる修行場でもある

五大力尊いわゆる不動明王が祀られているだけあって、この不動堂では水垢離、いわゆる滝行が行えます。滝行の場所は不動堂の裏手になりますが、普段は板塀と板扉で閉ざされています。

不動堂で滝行を行いたい方は、坂を降った先にある「四月堂」の隣の「警備詰所」へ行って申し込む必要があります。

滝行は慣れない方がすると心臓麻痺を起こしますので、行う場合は必ず許可を得てから行ってください。

【補足】不動明王が祀られている場所で滝行を行う理由

日本全国のほとんどの寺院の境内に滝がある場所では、不動明王が祀られているケースがほとんどです。

代表例を挙げれば、あまり知られていませんが、京都清水寺の音羽の滝でもお不動さんが祀られており、修験者や一部の信者によって現在でも滝行が行われています。

このような滝行が行われる理由は、およそ平安時代を境として密教が山岳信仰と結びついたためです。

密教では、「山」という存在を密教の御本尊である大日如来を示す「両界曼荼羅(りょうかいまんだら)」にたとえられているためで、その大日如来の化身が不動明王とされているからです。

密教においての山の存在が不動明王に通じるとされる理由は、”山は堂々して動じない”、すなわち「不動」であることが不動明王に通じるものと信仰されているからです。

お地蔵さん

不動堂の前には、3体ほどのお地蔵さんが祀られています。赤色のヨダレ掛けと頭巾(帽子)が被せられていることから、丁重にお祀りされている様子がうかがえます。

石灯籠

不動堂の前に建てられている石灯籠は平成に入ってから立てられたものであり、近年に至っても篤い崇敬が寄せられている様子がうかがえます。

奉納年の刻銘を見れば「平成7年」や「平成6年」と刻まれています。




東大寺・不動堂の拝観料金・参拝可能時間・定休日

  • 拝観料金:無料
  • 参拝可能時間:8時〜16時まで
  • 定休日:なし(年中無休)

東大寺不動堂は、2018年11月1日より閉堂時間が16時に変更になっています。

住職が1人で堂舎を管理しておられますが、15時30分頃から授与所が不在になりがちです。万が一、ご不在だった場合は、しばらくすれば戻ってくると思われますが、長時間にわたって戻って来られない場合は東大寺へ電話して確認してみてください。

東大寺・不動堂の場所(地図)

不動堂は三月堂と四月堂の前の坂(石階段)を上がった先にあります。坂は緩やかで徒歩2分すれば不動堂まで辿り着けます。

⬆不動堂の前の坂道

東大寺の諸堂の御朱印およびお守りの授与所の閉店時間は17時ですが、この不動堂は閉まるのが16時までなので1時間早くなります。よって特に御朱印授与を希望される方はご注意ください。

なお、東大寺境内では、他に鐘楼の授与所(売店)も15時30分くらいで閉店しますのでご留意のほどを。オホ

スポンサードリンク -Sponsored Link-



当サイトの内容には一部、専門性のある掲載があり、これらは信頼できる情報源を複数参照し確かな情報を掲載しているつもりです。 また、閲覧者様に予告なく内容を変更することがありますのでご了承下さい。