奈良 東大寺「四月堂」千手観音菩薩立像【重要文化財】(現・東大寺ミュージアム)

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奈良 東大寺「四月堂」千手観音菩薩立像【重要文化財】(現・東大寺ミュージアム)

造立年

不明
推定:800年から900年/平安時代

像高

266.5㎝

造立方法

一木造り

材質

ヒノキ

安置場所

東大寺ミュージアム

千手観音菩薩立像の読み方

東大寺の境内には難しい漢字の羅列で読みにくい堂舎や仏像がありますが、千手観音菩薩立像は「せんじゅかんのんりゅうぞう」と読みます。ウフ

千手観音とは?

千手観音は平安時代後期あたりから一般庶民層にまで広く知れ渡った仏様で、正式名を「千手千眼観自在菩薩(せんじゅせんげんかんじざいぼさつ)」と呼称します。

名前の”千手”とは千本の手と、さらに千本それぞれの手のひらに千本の手の平には眼(お目々)が付いており、これらは「無限」を意味する言葉であり、「すべての衆生を漏らさず救う」の意味が込められています。

不空羂索観音が国家鎮護の仏として国家レベルで崇拝される対象となったため、造立される機会がなくなり、成り代わる形で千手観音が登場しています。

その証拠の1つとまでとは言えないかもしれませんが、すべて衆生を漏らさず救うため千手観音も手に羂索(けんさく/=先っちょに輪っかが付いたクサリ)を持っています。


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「千手観音菩薩立像」の特徴

1000本の手??

千手観音は1000本の手と目を持つとされていますが、見たところ1000本も腕がありません。数えると42本です。

中には42本ではなく40本の千手観音像もあるようですが、四月堂の千手観音立像は42本であり、この42本が通例とされています。

なお、これらの本数は「千手千眼観自在菩薩秘密法経」の内容に記された記述に基づいて造像されています。

1000のお目目

上述したように1000本の各、腕の手のひらには「千里眼」というこの世の果てまでをも見通せる目を持っています。

複数の顔面を持つ

また顔に関しても複数持っており、11面から27面もある千手観音が存在するなどバリエーションが豊富な仏様です。四月堂の千手観音には11面ド頭が存在し腕が42本あります。

部下がいる!

千手観音は眷属として自らの四方(東西南北)を守護する意味合いで「二十八部衆」を従えています。

「二十八部衆」には「七福神」で有名な「毘沙門天」を筆頭に「帝釈天」や「梵天」といった強力な力を持った仏様たちがいます。

東大寺・四月堂の千手観音菩薩立像の造立方法と歴史

この千手観音立像は、現在は東大寺南大門前の「東大寺ミュージアム」に展示されていますが、かつては四月堂の御本尊でした。本像はヒノキ材を用いた一木造り(1本の木から造像する方法)で造像されています。

これは日本における千手観音立像としては唐招提寺・金堂の千手観音立像(造立年:奈良時代後期)に、次ぐ2番目に最古の千手観音立像と云われております。

ただ、この千手観音立像に関しては不明な点が多く、創建当初からこの四月堂にあったものではないと考えられています。

これついてには諸説、述べられていますが、東大寺の前身と云われる金鐘寺(こんしゅじ)本堂(金堂)の付近にかつて存在していた「千手堂」の本尊ではなかったのか?・・という説が濃厚であると考えられています。

その他、この千手観音立像以外にも堂内には「普賢菩薩像」も安置されており、かつては四月堂のご本尊でした。

普賢菩薩が御本尊であった頃は「普賢三昧堂(ふげんさんまいどう)」とも呼称されています。

千手観音菩薩立像の安置場所「東大寺ミュージアム」

東大寺ミュージアムは東大寺南大門の前方に見える博物館のような近代的な建物です。内部には千手観音菩薩立像の他にも三月堂の日光/月光菩薩立像や、大仏殿出入口前の八角灯籠【国宝】の火袋部分の鉄扉などが展示されています。

東大寺ミュージアムについての詳細は以下の別ページにてご紹介しています。

 奈良・東大寺ミュージアムの見所(見どころ)と仏像(国宝)の紹介

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