東大寺ミュージアム
創設年
- 2011年10月
リニューアルオープン年
- 2018年9月
東大寺ミュージアムの設立のテーマ(目的)
- 「平成の正倉院」
東大寺ミュージアムが作られた理由は何のため?
東大寺ミュージアムは「東大寺総合文化センター」という東大寺が設立した宗教法人が運営しています。
東大寺が東大寺ミュージアムを運営した主な理由というのが以下のようなこととなります。
- せっかく多くの素晴らしい文化財があるのに、一般公開する場所(環境)がなかった。
- 有名な三月堂の 「日光菩薩立像」 と「月光(がっこう)菩薩立像」などの仏像は「塑像」つまり「粘土製」のため、気温や害虫避けなどの管理が必要。
そして、ここで疑問が出てくるのが、東大寺の各お堂にそのまま大切に置かれているのではだめなのか?という疑問です。
回答としては、ダメではないかもしれませんが心配なんです。
1000年以上前に作られた、粘土製の高さ約2m仏像さまに何かあったら・・?なんて、ちょっと想像するのが怖い気がしませんか?
そこで地震に強くいなどの強度をもった、最新の技術で保存ができる建物で、さらにこの建物が大きければ、たくさんの人に見てもらうことができます。
また仏像や東大寺がこれまで歩んできた歴史を触れ合うことができるなどの要因も含まれます。
最新の技術とは、つまりは最新の設備が整った建物のことです。人の手が容易に「触れられない場所」へ遷すことで「破損」から守れます。
また「空調」をコントロールすることによって、仏像を外気温などに影響する腐朽化から守ることができます。
東大寺ミュージアム(東大寺総合文化センター)のテーマは「平成の正倉院」です。
東大寺に伝わる国宝や重要文化財を保護し、災害から守る目的で建てられました。
「東大寺総合文化センター」の建物内には、ミュージアムの他、収蔵庫や図書館もあるんです。
東大寺ミュージアムを作った人って誰?設計は誰が?
東大寺ミュージアムは下記の人たちによって造られました。
- 建築主: 東大寺
- 設計: 建築研究所アーキヴィジョン
- 施工者: 大林組、三和建設、コセケンJV
東大寺の文化財を守るため、アメリカからやって来た免震構造を日本で初めて採用しています。
色々な制約で建物をまるごと免震にはできませんでしたが、代わりに採用したのは、なんと!「部屋まるごと免震」というアイディア!
しかも、驚くことなかれ!これも日本初なのです!
そこに塑像をまとめて展示しようという作戦です。
東大寺という、日本の歴史的な場所に、超最先端の技術が導入されるなんて、何だか不思議な気がしますよね。
ちなみに東大寺に設置された超最先端技術、日本では大臣の認定も未取得だそうです。
しかし後に、この東大寺総合文化センターは、東京スカイツリーと共に「第55回BCS賞」(2014年)という日本建設業連合会主催の賞を受賞しています。
建築のデザインではなく、建築主、設計者、施工者を対象とした、優秀な建築作品に贈られる賞です。
免震構造だけでなく、歴史的な風土に調和する本瓦と漆喰(しっくい)の屋根、木材も取り入れられた断熱・調湿機能を備えた外壁など、建築物としてのポイントも多数あります。
東大寺の歴史を次世代に継承する新しいミュージアム、次回はその建物にも注目してみてください!
東大寺ミュージアムに関しての詳細は当サイトの以下↓の別ページにてご紹介しております。